在黙 只、黙って此処に在る日記。
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勝手に映画論 vol.02

10.01.24

「タクシー・ドライバー」

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前回からの流れだと当然この作品の紹介をせざるを得ないと思い、今回は「ロバート・デ・ニーロ」主演、名作「タクシー・ドライバー」について。

2年程前に一度見たことをすっかり忘れて(内容は覚えてたけど、タイトルを忘れてた)、最近知り合いが強く勧めていたので、また借りてしまったという経緯だが、これは何度でも見れる映画だと改めて思った。

「大都会ニューヨークを舞台に、夜の街をただ当てもなく走り続ける元海兵隊のタクシー運転手が、腐敗しきった現代社会に対する怒りや虚しさ、逃れられない孤独感から徐々に精神を病み、ついには自分の存在を世間に知らしめるため過激な行動に走る姿を描く」(wikipediaより) というストーリー。

突然覚醒した様に変貌する「野獣死すべし」と違い、この映画は主人公が徐々に変化して行く様が丁寧に描かれていて、不眠症や徘徊する夜の街等、変化を裏付ける理由もきちんと押さえられている。クライマックスに向かうまでゆっくりしたテンポだが、走り続ける車の車輪のみのカットのように時折挟まれる独特のカメラワークや、変わりゆく「ロバート・デ・ニーロ」の演技に惹かれて、飽きる事がなかった。

印象的なシーンは、「一人部屋の中で銃を撃つ練習をしているシーン」と、クライマックス後半「指で自分の頭を撃つシーン」。

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「部屋の中で銃を撃つシーン」は聞いた所によると、カメラが回ってない所での「デ・ニーロ」のアドリブらしく、役に入り込んで鏡の前で演技をしていた様を、監督の「スコセッシ」がカメラを回して捉えたらしい。独り言の台詞に独特で奇怪な雰囲気があり、映画中盤で欠かせないシーンだと思う。

「指で自分の頭を撃つシーン」は「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」のラストシーンの「デ・ニーロ」を思い起こさせるインパクトあるゆっくりとした演技。

この映画を演じるにあたり、本当に「タクシードライバー」の仕事に就いたという逸話があり、「ロバート・デ・ニーロ」の度を超えた役者魂には、ジャンルは違えど自分も学ばなければならないと思わされた。

惨劇のシーンがあるにも関わらず、見終わってしばらくすると、全体的にあまり陰鬱とした雰囲気が無く、 選挙運動集会場でのシークレット・サービスとの会話等、奇怪すぎてどこか面白いところもあってか、「こってり」というより「あっさり」した印象になるのが不思議だ。

ぜひ一度は見てもらいたい映画ではあるが、敢えて言うなら、ちょっと変わった名作を見たいという人におすすめ。

[作品情報]
作品名: タクシー・ドライバー
製作年: 1976年
監督: マーティン・スコセッシ
出演: ロバート・デ・ニーロ、シビル・シェパード、ピーター・ボイル 他

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