在黙 只、黙って此処に在る日記。
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行動と価値。

10.03.09

携帯電子書籍「iPad」が、ついに日本に上陸するらしい。

事あるごとによく思う。
なんとも便利で恐ろしい世の中だと。

今やインターネットは、「情報」の入手だけに留まらず、人の生活における活動の広い範囲にまで侵食している。

ネットを使えば、時間と体力を擁することなく「欲しいもの」が手に入る。

行動を伴って得られていたはずの「欲の充足」は、ネットの普及により、行動を最小限に留めて得られる「欲の充足」へと進化した訳だ。

「簡単に手に入る」というのは悪くはないと思うけど、「簡単に手に入りすぎる」のはどうだろうか。

CDが欲しければCDショップに行く。本が読みたければ本屋に行く。

「行動」を伴い、「体力」と「五感」、そして「時間」を費やすからこそ、買うものを実際に手に取った時の「期待感」や、購入後の「達成感」、ジャケットや表紙、タイトルなんかでピンときて、予定外のものを購入してしまうという、「思いがけない出会い」等が高い濃度を持ってある訳で、それらは「モノへの価値観」を高めると共に、自分の所有物に対する強い「愛着」を湧かせるのではないだろうか。

「行動」の課程において生まれるべき「価値観の根源」。これを削りすぎると、「モノの価値」への感じるべき濃度が希薄になってしまうと思う。

さらには「行動」によって育つであろう「感受性」や「独自性」までも、低い位置に留まってしまうのではないか。

まあ、俺も結構ネットを利用してるし、それによって学んだ事も多くあるから、あんまり否定はできないけど、要するに「さじ加減」ってやつで、何でもかんでも「便利」に意識と身を委ねてしまうと、後には「怠惰」しか残らなくなって、何も感じなくなってしまうから、「残すべき大事な部分」は忘れずにいたい。

ネットが「生活の一部」として広く一般に浸透し終えた時、一体どんな人が育ち、どんな世の中になるのだろうか。

思想や哲学を持つのは自由だけど、個人が何を言っても、何をやっても、「時代」という巨大な生きた化け物は、関係無しにこの先も勝手に進んで行くんだろう。

それならば、何に左右される事の無い「強い意志」と「不動の精神」が欲しいと思う、今日この頃です。

ZAIMOKU

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